鈴木良太

2020年12月13日2 分

池内さんとの忘年会。

やらしい思惑がうごめく池内さん達との忘年会が無事に終わった。

さて、結果はどうだったか。

集合場所にいち早く着いたのは僕。

初めてくる場所は不安になるので、一時間以上前には到着地に来てしまう悪い癖がある僕。

時間が余ってしまい、こんなことだったら「呪術廻戦」の新刊を買いに行けばよかったと後悔した。

遅れて、池内さんが現れた。

池内さんは塩対応。

いつもみたいにベタベタしない。

いや最近はやや僕に冷たかった。

うちの会社の豊橋さんとばっかり話すし。

また遅れて豊橋さんが来た。

「鈴木。早いな。」

僕と豊橋さん、池内さんと池内さんの会社の秘書の女性の方と忘年会が始まった。

「乾杯!!」

僕はそんなにアルコールが好きなわけじゃないけど、付き合い程度なら全然大丈夫なので、みんなに合わせてビールにした。

豊橋さんが普段からのストレスなのか、飲むペースが早い。

いつもは池内さんのうるさい説教タイムに入りそうなのだが、今日は豊橋さんが饒舌だ。

うるさい池内さんを抑えて、豊橋さんが若干暴走気味。

二軒目は豊橋さんの馴染みのお店に行くことになった。

終始豊橋さんのペースになった。

池内さんがいつもより静かでなんかよかった。

でも池内さんのスキンシップが多いところが気になった。

いちいち肩を触ってくる。

そんなとき、すかさず豊橋さんが、

「池内さん。鈴木を狙ってるんでしょ?このあと、鈴木のケツを入れる気なんでしょ?」

僕はびっくりした。

僕と池内さんだけだったらなんとも思わなかったけど、他に女性の方もいるのに、なんて過激なことを言うんだと思った。

いつも下ネタばかり言う池内さんもさすがに話を流していた。

最後、帰り際、

「おい。鈴木。ちゃんと豊橋を家まで送り届けろよ。」

と、池内さんが言い、夜の街に消えていった。

良かったのか、悪かったのか。

まあ楽しい忘年会だったから良かったけど。

池内さんの僕に対する真意はまたわからずじまいになった。

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