鈴木良太

2020年12月28日1 分

池内さんの今年最後の挨拶。

池内さんが今年最後の挨拶に来ていた。

僕は豊橋さんと池内さんが一緒にこっちに来るのがわかったので、人気の少ない事務所に逃げ込んだ。

ドアの隙間から覗き込むと、僕が逃げ込んだ事務所を二人は通り過ぎた。

僕は勝ち誇った。

よっしゃ!!

池内さんに絡まれなかった!!

しかし、おかしい。

何?

僕の気持ち。

少し寂しい。

自分から逃げたくせに。

無性に寂しいのだ。

何なんだ。

いったい。

その後、豊橋さんに会った。

「さっき池内さん。来てましたね。」

「新年会やろうって言ってたぞ。鈴木も来るだろ?」

「僕は行きません。関係ないので。時間の無駄です。」

「えっ。おいっ。鈴木!!」

えっ。

僕は怒ってる?

なんで?

自分の気持ちがわからない。

池内さんは僕が愛した五人の男たちに入っていないはずなのに。

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