鈴木良太

2021年1月15日1 分

雪の日の山本さんとの思い出。

先日、大阪にも雪が降った。

ニュースで大雪で困っている人たちがたくさんいることを知っていた。

だけど、ごめんなさい。

あまり雪が降らない大阪だから、少し嬉しかった。

いや、かなり嬉しかった。

大雪で困っている地域の雪がここに積もればいいのにとも思ってしまった。

雪だるまが作りたい。

かまくらが作りたい。

僕はキャイキャイ心の中ではしゃいでいた。

すると、

「お疲れ様〜。」

山本さんが仕事でやってきた。

山本さんの作業着の上に雪がついていた。

「雪降ってるねんな。」

「うん。雪降っている。」

「積らへんかな〜。雪だるま作りたい。」

「はあ?絶対イヤ。帰りの高速危ないやん。道路凍ったらどうすんの?」

山本さんは正しい。

大阪市内で雪が積もると多くの交通機関が乱れる。

それはわかっている。

わかっているのだけれども、不幸の中にも楽しいことを探したいじゃないか。

それをど正論で言われると、さすがにね。

なんとなく、タバコを吸いたくなった。

ぷか〜って。

吸わないけど。

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