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  • 執筆者の写真鈴木良太

僕が愛した五人の男たちのドライブ編。

僕が好きになった五人の男たちはある共通点があったんだ。



それはドライブ中の話。



中学校の時の田中先生。



下校の時、学校の駐車場で車に乗り込む田中先生を発見した。



僕は一人だったので、途中まで乗せてくださいとお願いした。



先生は「いいよ。」と軽い返事をして乗せてくれた。



いざ乗ってみたら、僕はやたら緊張した。



この時は僕が田中先生を好きだということは自分自身ではわかっていたし、田中先生を毎日おかずにしていたからだ。



田中先生もいつもはやたら「鈴木〜。」って絡んでくるのに、おとなしい。



車の中で気まずい空気が流れる。



セクハラをされるわけでもなく、家の近くに無事送ってくれた。



あの気まずい空気はいったい。



次は高校生の時の同級生、佐藤。



田中先生の次に好きになったのは佐藤。



野球部で男らしく、顔が濃い感じ。



ゲイにはモテるだろう。



女性にもモテてた。



そんな彼が僕のこと好きだったらしく、僕も好きだったから付き合うことになった。



佐藤が車の免許を早く取っていたから、乗せてもらうことになった。



付き合っているくせに、全然会話が盛り上がらない。



車の中で、なんか気まずい空気が流れる。



付き合っているのに、こんなことっておかしい。



好きだったんだけどね。



次は大学の時に好きだったラグビー部の松本くん。



他の友達がいる時は会話が弾むのに、車の中で二人っきりになると、会話がなくなる。



重い空気になる。



でもお互いが気になりすぎて、思うように話せないのかなとポジティブに考えてしまう。



社会人になってからは、井戸沢。



おしゃべりなおじさんだけど、急に無口になる。



帰りの車の中とはそうだ。



ムスッとしてやがる。



なんか僕は腹が立った。



別の男のことを考えているだろうから。



そして、山本さん。



車の中で、ワンちゃんの話ばかりするから、僕は嫉妬で口をききたくなくなった。



もうっ。



僕の愛した五人の男たちとの車の中の思い出は悪すぎる。





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